要点
- 皮脂で埋まる丸い穴は毛穴、形や深さがばらばらのへこみはニキビ跡のクレーターとして分けて考えます。
- クレーターの幅:アイスピック型は2mm未満、ボックスカー型は多くが1.5~4mm、ローリング型は4~5mmより広めです。
- 毛穴は皮脂のコントロールとハリのケア、クレーターは形に合わせた施術と、計画が分かれます。
- 目安:マイクロニードルなどのクレーター治療は4週間おきに3回ほどで計画し、変化は6週目ごろから見え始めます。
皮脂で埋まる丸い穴が均一に並んでいれば、皮脂による毛穴の開きの可能性が高いです。大きさや形がばらばらで、細く深い、または角ばった縁でへこんでいれば、ニキビ跡のクレーターに近いと考えます。両方が混ざっている方も多いため、へこみを一つずつ見てから治療の方向を決めます。
小鼻の横と頬の毛穴が皮脂で開いたときの見え方
小鼻の横と頬の毛穴が皮脂で開いたときの見え方
毛穴は、毛が生える毛包の入り口です。皮脂で広がった毛穴は、小鼻の横など皮脂の多い場所に、同じくらいの大きさで密集します。皮脂がたまると、黄色や黒っぽい点のように見えます。60人の毛穴を拡大画像で測った韓国の研究では、皮脂が多い人ほど毛穴が大きく、男性であることや年齢も関係していました。
毛包:毛が育つ小さな袋です。皮脂腺がつながっていて、皮脂も同じ入り口から出てきます。
毛穴が開く原因は皮脂だけではありません。毛穴まわりのハリの低下や、毛包そのものが大きくなることも挙げられています。そのため、20代の脂性肌と40代以降のハリが落ちた肌では、同じ毛穴の開きでも治療の中心が変わります。
小鼻の横と頬の毛穴が皮脂で開いたときの見え方
形で分かれるニキビ跡のクレーター3タイプ
形で分かれるニキビ跡のクレーター3タイプ
へこんだニキビ跡のうち60~70%は、アイスピック型とされています。入り口は2mmより狭く、下に向かってとがるV字形で、小さく見えても深いのが特徴です。ボックスカー型は丸や楕円にへこみ、縁が垂直に落ちていて、直径は多くが1.5~4mmです。ローリング型は、皮下の線維の束が真皮を脂肪層側に引っぱってでき、4~5mmより広く浅いへこみが波のように並びます。
真皮:表皮の下で肌の厚みと弾力を担う層です。ニキビの炎症でここのコラーゲンが壊れると、へこみとして残ります。
| 比較 | 毛穴の開き | アイスピック型 | ボックスカー型 | ローリング型 |
|---|---|---|---|---|
| 入り口の形 | 丸く大きさがそろう | 細い点、下へとがる | 丸・楕円、縁が垂直 | 広くなだらかな起伏 |
| 幅 | クレーターとは別に評価 | 2mm未満 | 多くが1.5~4mm | 4~5mmより広い |
| 深さ | 毛包の入り口が広がる | 真皮の深い層かそれより下 | 浅い0.1~0.5mm、深い0.5mm以上 | 浅め、伸ばすと平らになりやすい |
| へこみ型の中の割合 | クレーターではない | 60~70% | 20~30% | 15~25% |
3タイプが同じ顔に混ざっていると、目だけで一つずつ分けるのが難しい場合があります。広い波打ちと、ぽつんとある深い穴を分けて記録しておくと、治療の順番を決めやすくなります。
形で分かれるニキビ跡のクレーター3タイプ
鏡でできる見分け方
鏡でできる見分け方
ある程度は自分でも見当をつけられます。洗顔から数時間たち、肌に皮脂が浮いてきたころに、穴が皮脂で埋まって点のように見えれば毛穴の開きと考えます。皮脂の量に関係なく同じ場所に同じ形でへこみがあり、以前そこに赤く膿んだニキビができていたなら、クレーターの可能性が高いです。
頬を2本の指で軽く広げてみるのも手がかりになります。ローリング型は、皮膚を伸ばすと起伏がなだらかになりやすいとされています。伸ばしても残るへこみは、よく使われる重症度の分類で、より重い段階に入ります。
診察では、正面からの光と横からの光の両方で見て、へこみごとにタイプを記録してから計画を立てます。
毛穴とクレーターで異なる治療の考え方
毛穴とクレーターで異なる治療の考え方
毛穴は広げている原因を減らすこと、クレーターは沈んだ部分を立て直すことが目標です。19件の臨床研究、計591人をまとめたレビューでは、若い方は皮脂のコントロール、年齢を重ねた方は皮脂のコントロールに加えて肌の若返りケアを中心にするよう勧めています。回数を重ねたり、2つ以上の方法を組み合わせたりすると、毛穴の面積と数はより減っていました。
クレーターは、まずタイプを決めてから方法を選びます。パンチ切除、サブシジョン、レーザーによる削る治療なども、タイプを分けたうえで選ばれます。ぽつんとある深いアイスピック型には、高濃度のTCAを底にだけ塗るTCAクロスが使われます。広い範囲には、細い針で真皮に小さな傷をつけてコラーゲンを増やすマイクロニードルが使われることもあります。
サブシジョン:細い針を皮膚の下に入れ、へこみを引っぱる線維の束を切る施術です。
どの方法でも、1回で大きく変わることはありません。マイクロニードルは通常4週間おきに3回ほど行います。個人差はありますが、変化は6週目ごろから見え始め、はっきりするまで少なくとも3か月かかり、肌の質感は12か月かけて少しずつ整っていきます。
治療後の赤みと受診の目安
治療後の赤みと受診の目安
毛穴の治療後には、軽く一時的なほてりや赤みが出ることがよくあります。マイクロニードルでは施術中に少し出血し、小さな内出血が出る場合があります。TCAクロスの後は7日間保湿剤を塗り、必ず日焼け止めを続けてください。
次の変化があれば様子を見ずに、施術を受けたクリニックをすぐに受診してください。
- 施術した場所に水ぶくれができる、または汁やうみが出る
- ほてりや痛みが日ごとに強くなり、熱感をともなう
- 赤みが引いた後も、色が濃くなったり白く抜けたりしたまま残る
ソウルでの日程の組み方と相談前のメモ
鎮静麻酔を使った日でなければ、これらの治療のために帰りの飛行機を遅らせる必要はありません。多くの治療は1回で大きく変えるものではなく、少しずつなめらかな肌に近づけていきます。4週間おきに3回ほどのクレーター治療は、来韓が1回では済まないことが多いです。帰国後は、このサイトの相談窓口から写真を送って相談できます。赤みが広がる、熱が出る、痛みが強まる場合は、まず現地の医療機関を受診してください。
当治療は自由診療(保険適用外)で、費用は範囲や回数により異なります。ご相談の際は「自分の頬にはどのタイプが混ざっていて、何週間おきに何回を考えるか」を最初に確認すると、計画を比べやすくなります。韓国・ソウルの STON Clinic にお問い合わせの際は、今もニキビができるか、使っているニキビの薬、以前受けたクレーター治療を添えてください。洗顔直後と皮脂が浮く夕方に同じ明るさで頬を撮っておくと、毛穴とクレーターを分けて見るのに役立ちます。
読んで気になることがあれば
相談を書く参考文献
- 顔の毛穴が開く3つの主な原因と治療法 — Dermatol Surg, 2016 — PubMed Central
- 韓国の成人60人で皮脂量・性別・年齢と毛穴の大きさを測った研究 — Br J Dermatol, 2006 — PubMed Central
- 顔の毛穴治療の臨床研究19件をまとめたレビュー — J Cosmet Dermatol, 2023 — PubMed Central
- アイスピック型・ローリング型・ボックスカー型の分類と治療の順番 — J Am Acad Dermatol, 2001 — PubMed Central
- ニキビ跡のでき方・分類・治療のまとめ — Dermatol Res Pract, 2010 — PubMed Central
- TCAをへこみの底にだけ塗る方法、65人の結果 — Dermatol Surg, 2002 — PubMed Central
- ニキビ跡のタイプごとの見え方 — 米国皮膚科学会 — American Academy of Dermatology
- ニキビ跡治療を始める順番 — 米国皮膚科学会 — American Academy of Dermatology
- ニキビ跡のタイプと治療法 — DermNet — DermNet NZ
よくあるご質問
Q. ニキビがひどかった人は、毛穴も大きくなりますか?
A. 必ずしもそうではありません。60人を測った韓国の研究では、毛穴の大きさは皮脂の量、男性であること、年齢と関係していましたが、ニキビの重さとははっきりした関係がありませんでした。ただ、長く繰り返すニキビは毛穴の大きさに影響しうるとするレビューもあり、まずはニキビを落ち着かせることが大切です。
Q. 生理周期で毛穴の見え方は変わりますか?
A. 変わることがあります。同じ韓国の研究では、女性の毛穴は排卵期にはっきり大きくなっていました。皮脂の量に加え、ホルモンも毛穴の大きさに関わると考えられています。施術前後の写真は、周期の近い時期に撮ると比べやすくなります。
Q. 男性の小鼻の横の毛穴が目立ちやすいのはなぜですか?
A. 男性は、皮脂が多いほど毛穴が大きくなる関係が女性より強く出ていました。韓国の研究では、毛穴の大きさと皮脂の量の相関は男性0.47、女性0.38でした。そのため男性の毛穴の開きは、皮脂の量を確かめるところから計画を立てます。
Q. まだニキビができていますが、クレーター治療から始められますか?
A. 通常はニキビの治療が先です。米国皮膚科学会は、ニキビが出ているなら計画はニキビ治療から始まり、クレーター治療はニキビが落ち着き、ニキビの薬を使っている状態で始めると案内しています。新しいニキビが続くと、新しいクレーターができる可能性があります。
Q. 平らな赤みや茶色の跡もクレーターですか?
A. へこんだクレーターとは別の種類です。よく使われるニキビ跡の重症度の分類では、平らな赤みや茶色の跡は、へこみではなく色の問題として分けられています。へこみを埋める施術より色を薄くするケアが中心になるため、まず指でなぞってへこみがないか確かめるのがおすすめです。
Q. アイスピック型のTCAクロスは何回くらい受けますか?
A. 4週間おきに3回ほどから計画することが多いです。肌の色が濃めの65人を対象にした韓国の研究では、65%濃度の群で82%、100%濃度の群で94%が良い反応を示し、100%濃度で5~6回受けた人は全員が非常に良い結果でした。この研究で大きな合併症はありませんでした。
Q. ピーリングだけでアイスピック型やローリング型は消えますか?
A. ピーリングだけで完全に消すことはできません。ニキビ跡の治療をまとめたレビューでも、この2タイプにはピーリングを何度か重ね、自宅でレチノイドやAHAを併用する必要があるとされています。ピーリングが向いているのは、色だけが残った平らな跡です。
Q. 肌の色が濃めですが、色素沈着が心配の少ない方法はありますか?
A. マイクロニードルは、比較的色素沈着のリスクが低いとされています。レビューでは、削る治療、ピーリング、レーザーで削る治療より炎症後の色素沈着のリスクが低く、どの肌色にも使えるとまとめられています。フラクショナルレーザーを使う場合も、濃い肌色では色素沈着に注意します。
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この記事は一般的な医療情報を提供するものであり、個別の診断や診療に代わるものではありません。 編集方針を見る

キム・ジャンジュ 首席院長
JANGJU KIM
キム・ジャンジュ医師は、明洞ロッテホテルのストーンクリニックの院長です。
経歴・学歴
- 현) 스톤클리닉 명동 롯데호텔 원장
- 경희대학교 의과대학 졸업
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