要点
- 脂肪注入とフィラーでボリュームの残り方がどう違うのかがわかります
- 顔に移した脂肪が平均してどのくらい残ると報告されているかがわかります
- 同じ方法でも上顔面と下顔面で数字が変わる理由がわかります
- カウンセリング前に何を整理しておくと選びやすいかがわかります
鏡を見たときに、頬が以前より平らに見えたり、こめかみが影のように落ちて見えたりすることがあります。まず浮かぶのは「何で埋めようか」で、カウンセリングでも脂肪注入とフィラーが並んで出てきます。
ただ、この二つを分けているのは入れる材料ではなく、入れたあとにどれだけ残るかという点です。片方は時間とともに体に吸収される材料を使い、もう片方は生きた組織を移して、そのうち血流がつながった分だけが残ります。
本記事では、二つの残り方の違い、部位ごとに報告されている数字の差、カウンセリング前に整理しておくとよいことを順番に見ていきます。
本記事は、ソウル・弘大のBeautystone Clinicの施術情報をまとめたものです。結果には個人差があり、施術を受けるかどうかは皮膚科専門医と相談して決めていただくのが安心です。
分かれ目は入れる材料ではなく、どれだけ残るかです
分かれ目は入れる材料ではなく、どれだけ残るかです
二つを並べてみると、出発点から違います。片方は体の外で作られた材料を入れ、もう片方は自分の体の別の場所から取った脂肪を移します。前者は入れた量がおおむねその場で見える量になり、後者は入れた量があくまで出発点です。
材料の側には目安がはっきりあります。米国皮膚科学会は、多くのフィラーの効果は一時的で、維持するには繰り返しの施術が必要になると記しています。同じ資料は素材ごとの持続期間を表にまとめ、コラーゲンの2〜3か月から、体に吸収されないタイプのPMMAまでを並べています。多くのフィラーは皮膚を直接満たすため、結果はほぼその場で見えるとも書かれています。
脂肪を移す側は時間の流れが違います。18本の論文と3,073人の患者をまとめた系統的レビューは、主な採取部位は腹部で、大腿と脇腹が代替になり、18本のうち16本が用手吸引を用いたと記録しています。施術回数は1回から4回まで、平均間隔は4.25か月と報告されました。
そのため、質問のかたち自体が変わります。新しい場所で血流がつながった脂肪細胞だけが生き残り、その割合が生着率と呼ばれます。カウンセリングでも「何か月もちますか」より先に「どのくらい残りますか」が出てきます。
生着率: 別の部位から移した脂肪細胞が、新しい場所で血流を受けて生き残る割合のことです。入れた量に対して残った量の比率として報告されます。
分かれ目は入れる材料ではなく、どれだけ残るかです
文献が報告している数字はどこが違うのでしょうか
文献が報告している数字はどこが違うのでしょうか
まず脂肪注入の数字から見ていきます。顔面の輪郭欠損に対する脂肪注入を受けた4,577人を43本の論文から集めた系統的レビューでは、何も加えていない脂肪を移した場合の加重平均の残存量は41.63%だったと記されています。このレビューの追跡期間は平均13.95か月、中央値は12か月で、報告された範囲は3か月から50か月まででした。
平均値よりもばらつきのほうが参考になります。先ほどの3,073人のレビューでは、平均12.2か月のあいだに残存量が13%から68%まで分かれたと報告されています。
部位による差も記録されています。43本のレビューでは、上顔面が35.80%、中顔面が41.50%、下顔面が51.88%と報告されました。
合併症も同じ資料にまとまっています。このレビューでは合併症が104件、2.27%報告され、そのうち左右差が74件で最も多く、皮膚表面の凹凸が14件でした。
フィラー側の数字は性質が違います。米国皮膚科学会は、多くのフィラー施術は15分から30分ほどで一度の来院で終わり、注入部位の軽い反応は多くの場合7日から14日以内に落ち着くと記しています。
| 比べる項目 | フィラーで補う場合 | 脂肪注入で補う場合 |
|---|---|---|
| 残り方 | 素材が吸収されるかどうかで決まります | 血管が届いた脂肪だけが残ります |
| 報告された数字 | コラーゲン2〜3か月、PMMAは吸収されません | 加重平均の残存量は41.63% |
| 結果を見る時期 | その場またはほぼその場 | むくみが引いて残存が定まったあと |
| 軽い反応 | 多くは7日から14日以内に落ち着きます | 長引くむくみが少数報告されています |
| よく報告される点 | 維持には繰り返しの施術が必要です | 左右差74件、表面の凹凸14件 |
| 手直しのとき | 素材の周期に合わせて繰り返します | 1回から4回、平均間隔4.25か月 |
表にすると境目は見えますが、実際の顔はそれほど整っていません。素材を先に選ぶより、どの層がどれだけへこんでいるかを見るほうが順番として落ち着きます。
なぜBeautystone Clinicでは素材より先にへこんだ層を確かめるのでしょうか
なぜBeautystone Clinicでは素材より先にへこんだ層を確かめるのでしょうか
Beautystone Clinicでは、「脂肪とフィラーのどちらがよいですか」という質問にすぐ答えないことが多いです。先に確かめるのは、どの位置がどれだけへこんでいるか、そして左右が同じ程度かという点です。
先ほどの部位別の数字がその理由を示しています。上顔面と下顔面で残存量が16ポイント近く違うのであれば、同じ方法でも置く場所によって期待値を変えるべきだということになります。
左右を先に見る理由も同じ資料にあります。報告された104件の合併症のうち、左右差が74件を占めていました。もともとの左右差を読まずに同じ量を入れると、その違いがそのまま残ることがありますので、同じ照明と角度で施術前の写真を残しておくことをおすすめしています。
最後に時期のすり合わせをします。フィラーはほぼその場で変化が見え、脂肪注入はむくみが引いて残存が定まってから見えてきますので、いつ何を確認するかを先に決めておきましょう。
なぜBeautystone Clinicでは素材より先にへこんだ層を確かめるのでしょうか
それぞれどのような流れで進み、そのあとはどうなるのでしょうか
それぞれどのような流れで進み、そのあとはどうなるのでしょうか
フィラー側の流れは短めです。多くの施術が15分から30分ほどで一度の来院で終わり、変化はその場かほぼその場で見えます。注入部位の内出血やむくみは多くの場合7日から14日以内に落ち着きます。
脂肪を移す側は前にもう一段あります。3,073人のレビューにあるとおり、腹部や大腿といった採取部位を先に決め、吸引した脂肪を処理してから顔に移します。移した直後のふくらみは結果ではなく、同じレビューで施術回数が1回から4回まで分かれていた点も踏まえておきたいところです。
確認する時期も変えて考えます。43本のレビューの追跡期間が平均13.95か月、中央値12か月だったことを踏まえると、1〜2か月で判断するのは早いほうです。同じ照明と角度で撮った写真を月単位で比べるほうが正確です。
待たないほうがよい変化もあります。どちらの方法でも、施術部位やその周りが白っぽくなる、痛みが強くなっていく、熱感とともに赤みが広がる、視界がぼやけるといった変化が出た場合は、次の予約を待たずに受診してください。妊娠中の方、服用中のお薬がある方、最近ほかの施術を受けた方は、カウンセリングで先にお伝えください。
カウンセリング前に整えておきたいもの
カウンセリング前に整えておきたいもの
まず写真です。いつからへこんで見えるようになったのか、そのときと今がどう違うのかを同じ照明と角度で比べられると話が早く進みます。斜め45度も残しておくと左右の差も見えてきます。
次に過去の施術の記録です。同じ場所にフィラーを入れたことがあるか、いつどれくらい、どの素材を入れたかが次の選択を大きく変えます。素材によって残る期間が違いますので、記録があると今の状態を読み取りやすくなります。
最後に希望する時期です。いつまでにどこで変化が見えてほしいのか、繰り返し通えるのかで順番が変わります。日付で言いにくい場合は「来月のイベントの前まで」でも十分です。
読んで気になることがあれば
相談を書く参考文献
- 多くのフィラーの効果は一時的で、維持するには繰り返しの施術が必要になる — American Academy of Dermatology
- 主な採取部位は腹部で、大腿と脇腹が代替になり、18本のうち16本が用手吸引を用いた — PubMed Central
- 何も加えていない脂肪を移した場合の加重平均の残存量は41.63%だった — PubMed Central
よくあるご質問
Q. 脂肪注入では入れた量がそのまま残るのでしょうか
A. 報告されている数字はそうではありません。顔面脂肪注入の4,577人をまとめたレビューでは、何も加えていない脂肪の加重平均の残存量は41.63%と記されています。別の3,073人のレビューでは、平均12.2か月のあいだに残存量が13%から68%まで分かれました。血流がつながった分だけが残りますので、施術直後のふくらみを結果として見るのは難しいです。
Q. 同じ脂肪注入でも部位によって印象が変わるのはなぜでしょうか
A. 報告された数字そのものが部位ごとに分かれているためです。同じ43本のレビューでは、上顔面35.80%、中顔面41.50%、下顔面51.88%と記録されました。場所ごとに条件が違いますので、顔全体に同じ期待値を置くのは難しいです。カウンセリングでも部位ごとに分けてお話ししています。
Q. フィラーは一度入れるとどのくらいもつのでしょうか
A. 素材によって変わります。米国皮膚科学会は、多くのフィラーは一時的で、維持するには繰り返しの施術が必要になると記しています。素材ごとの持続期間として、コラーゲンの2〜3か月から、体に吸収されないタイプのPMMAまでが表にまとめられています。どの場所にどの素材を使い、その素材がどれくらい残るのかを一緒に確認していきましょう。
Q. 施術後に左右が違って見えたら、すぐ手直ししたほうがよいのでしょうか
A. まず時期を確かめてください。あのレビューでは104件の合併症のうち左右差が74件で最も多かったのですが、むくみが残っている段階と実際の差は分けて見る必要があります。同じ照明と角度で撮った写真を持参して、カウンセリングで一緒に確認しましょう。痛みや色の変化をともなう場合は待たずに受診してください。
医療情報に関するご案内
この記事は一般的な医療情報を提供するものであり、個別の診断や診療に代わるものではありません。 編集方針を見る

キム・ジャンジュ 首席院長
JANGJU KIM
キム・ジャンジュ医師は、明洞ロッテホテルのストーンクリニックの院長です。
経歴・学歴
- 현) 스톤클리닉 명동 롯데호텔 원장
- 경희대학교 의과대학 졸업
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