ヒアルロン酸を入れた場所に小さなしこりを感じたら、どのくらい待てばよいのでしょうか

ヒアルロン酸を入れた場所に小さなしこりを感じたら、どのくらい待てばよいのでしょうか

キム・ジャンジュ約9分編集方針

要点

  • しこりを大きさではなく出てきた時期で分ける理由
  • 注射直後の反応が引くまでに報告されている期間
  • 二週間以降に出る遅発性結節の頻度と平均的な時期
  • 強く押したり自分でほぐそうとする前に確認したいこと

注射から数日たって、指先で針を入れた場所をなぞると小さく硬い部分が残っていることがあります。鏡ではほとんど見えず、指先だけが気づくという状態は珍しくありません。

ここで最初に分けたいのは、しこりの大きさや硬さではありません。いつ出てきたのかという時期です。注射から数日のうちに触れたものと、数週間から数か月たって新しく出てきたものは、文献では別の名前で記録されています。待つ期間も次の手順も、この線で分かれます。

この記事では、しこりを時期で分ける考え方、報告されている頻度と経過の長さ、相談の前に整えておきたいものを順にまとめます。

本記事はBeautystone Clinicの診療情報をまとめたものです。結果には個人差がありますので、施術を受けるかどうかは皮膚科専門医と相談して決めてください。

しこりはまず出てきた時期で分けます

しこりはまず出てきた時期で分けますしこりはまず出てきた時期で分けます

同じ「しこり」という言葉のなかに、性質のちがう二つが混ざっています。ひとつは注射そのものへの早い反応です。もうひとつは、時間がたってから出てくる遅発性結節です。

早い反応の側は、報告されている期間が短めです。米国皮膚科学会はヒアルロン酸注射後によくみられる反応として赤み、腫れ、押したときの痛み、ときに内出血を挙げています。同じページにはこれらの副反応は七日から十四日のうちに、場合によってはもっと早く引いていくと書かれています。注射の翌日から触れていたものが一週間から二週間で目に見えて小さくなっていれば、こちら側に寄ります。

もう一方の線は時間で固定されています。遅発性結節をまとめた総説は、ヒアルロン酸注射から二週間以上たって生じる結節や硬化をこの名前でくくっています。同じ総説では、ヒアルロン酸フィラーでの有病率が最大で0.8パーセントまで報告されていると記されています。多くはありませんが、ないわけでもありません。

ですから相談の最初の質問は「いつから触れるようになりましたか」になります。指の感覚だけでは両者はよく似ていますので、日付を控えておくほうが役に立ちます。

遅発性結節: ヒアルロン酸注射から二週間以上たって新しく触れるようになった結節や硬い部分を指します。注射直後の腫れや内出血とは別の経過として扱われます。

しこりはまず出てきた時期で分けますしこりはまず出てきた時期で分けます

遅発性結節と早い反応は何がちがい、期間はどれだけ離れるのでしょうか

遅発性結節と早い反応は何がちがい、期間はどれだけ離れるのでしょうか遅発性結節と早い反応は何がちがい、期間はどれだけ離れるのでしょうか

まず数字をみます。ヒアルロン酸フィラーを受けた2139人をまとめた報告では、遅発性結節が全体の0.33パーセントに生じたと記録されています。同じ報告は製品別に0.49パーセント、0.39パーセント、0.25パーセントという三つの数値も並べています。いずれも百人に一人に届かない範囲です。

より大事なのは時期です。同じ報告では、結節が出るまでの平均期間が製品別に46週、36週、17週と記されています。週でみると短く感じますが、月に置き換えると四か月から十一か月の幅になります。ですから半年たって触れたしこりを、フィラーと無関係だと言い切るのは難しくなります。

一方で注射の翌日から触れていたものには、先の七日から十四日という枠を当てます。二つの経過を並べると、ちがいはこうなります。

区分注射後数日の反応二週間以降に出る結節
報告されている時期当日から数日のうち注射から二週間以上
報告されている経過七日から十四日で引くことが多い平均して17週から46週
一緒にみられる変化赤み、腫れ、押すと痛む、ときに内出血新しく硬い部分が触れる
報告されている頻度よくみられる反応として記載最大0.8パーセントまで
まず行うこと日数を数えて小さくなるか見る施術記録を持って受診する

表にすると境目はきれいに見えますが、二週間前後の例は判断が難しいところです。そのときは数日おきに見て、向きそのものを答えにします。

Beautystone Clinicがしこりに触れる前に時期を確かめる理由

Beautystone Clinicがしこりに触れる前に時期を確かめる理由Beautystone Clinicがしこりに触れる前に時期を確かめる理由

Beautystone Clinicで注射部位のしこりを相談するとき、何で処置するかという話はあとに回ります。先に確かめるのは時期と、その間に何があったかです。原因がひとつではないからです。

遅発性結節の総説は原因を複数に分けています。フィラーの移動と蓄積、遅発型の過敏反応、バイオフィルム、異物性肉芽腫、アジュバントによる自己免疫症候群が並べて挙げられています。指で触れた感じは似ていても、そこから先の道はそれぞれちがいます。

その間の出来事を聞く理由も同じ総説にあります。ウイルス感染、ワクチン接種、歯科治療といった免疫への刺激が誘因として指摘されており、こうした予定とフィラー注射の間は四週間ほど空けるのが望ましいとも記されています。ですから相談では、最近の風邪や接種、歯科の予定も一緒にうかがいます。

順番をこう並べる理由もここから見えてきます。バイオフィルムに寄るのか過敏反応に寄るのかで使う薬がちがいますし、自宅で強く押したり温めたりすることはどちらにも役立ちません。総説では段階を分けた進め方が示されています。

Beautystone Clinicがしこりに触れる前に時期を確かめる理由Beautystone Clinicがしこりに触れる前に時期を確かめる理由

しこりはどんな流れで確認し、回復はどう進むのでしょうか

しこりはどんな流れで確認し、回復はどう進むのでしょうかしこりはどんな流れで確認し、回復はどう進むのでしょうか

はじめは診察と時期の確定です。どのフィラーを、いつ、どの部位に、どのくらいの量で入れたのか、しこりは何日目に触れたのか、その間に感染や接種や歯科治療がなかったかを一緒にみます。ここで先に挙げた原因の候補をしぼります。

次は性質の切り分けです。赤みや熱感、痛みを伴うか、一か所か複数か、押して形が変わるかを確かめます。注射直後の反応に見えるなら日数を数えて様子をみますし、二週間を越えて新しく出たものなら原因に合わせて薬を選ぶ段階に進みます。

待つ期間にも報告された数値があります。先の2139人の報告では、結節が完全に消えるまでの平均期間は79日と記されています。同じ報告は最初に使った薬で分けており、ステロイドを用いた場合は平均45日、抗菌薬を用いた場合は平均84日でした。どちらにしても週と月の単位で読む経過です。

回復の期間で覚えておきたいのは、確認の間隔と写真です。平均で二か月を越える経過では、前日との比較で変化は見えません。同じ明るさと角度で週に一枚だけ残すと、向きがはっきりします。しこりが急に大きくなったり、赤みと熱感が出たり、皮膚が白くなって強い痛みを伴う場合は、次の予約を待たずに早めに受診してください。

相談の前に整えておきたいもの

相談の前に整えておきたいもの相談の前に整えておきたいもの

いちばん役に立つのは施術記録です。どの製品を、いつ、どの部位に、どのくらいの量で入れたのか、同じ部位に以前も入れたことがあるのかは、原因をしぼる作業にそのまま使えます。施術を受けた場所から記録をもらっているなら、そのまま持ってきてください。

次にその間の予定です。しこりが出る前の数週間に風邪や他の感染、接種、歯科治療がなかったかを書き出しておくと役立ちます。総説で誘因として挙げられている項目ですので、時期と並べると意味を持ちます。

触れた変化を短く記録しておくのもおすすめです。いつから触れたか、いつ少し小さくなったと感じたかを数行で残せば足ります。

最後に見通しをそろえます。二週間を越えて出た結節は、一度で消すものというより、原因をしぼってから二か月ほどの尺度で経過をみるものになります。待つ時点と確かめる時点を分けて置くと、この期間はずっと過ごしやすくなります。

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参考文献

  1. 赤み、腫れ、押したときの痛み、ときに内出血 — American Academy of Dermatology
  2. ヒアルロン酸注射から二週間以上たって生じる結節や硬化 — PubMed Central
  3. 遅発性結節が全体の0.33パーセントに生じた — PubMed Central

よくあるご質問

Q. 注射部位にしこりを感じたら、すぐ溶かしたほうがよいのでしょうか

A. まず時期を確かめる順番になります。米国皮膚科学会は赤み、腫れ、押したときの痛み、ときの内出血をヒアルロン酸注射後によくみられる反応として挙げ、七日から十四日のうちに、場合によってはもっと早く引いていくと記しています。この範囲にあって小さくなっているなら、まず様子をみます。一方で遅発性結節の総説は二週間以降に出た結節を別に分け、原因も複数に挙げています。原因ごとに次の道がちがいますので、診察で候補をしぼってから決めるほうが安心です。

Q. 半年たって出たしこりも、フィラーが関係しているのでしょうか

A. 言い切って外すのは難しいところです。ヒアルロン酸フィラーを受けた2139人の報告では、結節が出るまでの平均期間が製品別に46週、36週、17週と記されています。月に置き換えると四か月から十一か月ですので、半年という時点はむしろ報告された範囲のなかに入ります。施術記録を持って受診するのがよい進め方です。

Q. しこりが出る頻度はどのくらいなのでしょうか

A. 報告されている数値は高くありません。2139人の報告では遅発性結節が全体の0.33パーセントに生じ、製品別では0.49パーセント、0.39パーセント、0.25パーセントでした。別の総説ではヒアルロン酸フィラーでの有病率が最大0.8パーセントまで報告されています。頻度が低いことは知らなくてよいという意味ではなく、実際に出たときは時期から確かめれば足りるという意味です。

Q. 風邪や予防接種はしこりと関係するのでしょうか

A. 指摘はされています。遅発性結節の総説はウイルス感染、ワクチン接種、歯科治療といった免疫への刺激を誘因として挙げ、こうした予定とフィラー注射の間は四週間ほど空けるのが望ましいと記しています。ですから予約を取るときに接種や歯科の日が近いようであれば、相談で一緒にお伝えいただけると助かります。

キム・ジャンジュ

キム・ジャンジュ 首席院長

JANGJU KIM

キム・ジャンジュ医師は、明洞ロッテホテルのストーンクリニックの院長です。

経歴・学歴

  • 현) 스톤클리닉 명동 롯데호텔 원장
  • 경희대학교 의과대학 졸업
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